悪代官の伏魔殿新館ブログ

旧ブログが終了にあたり引っ越してきました

ウイルス対策ソフトの併用には注意を!

同種のセキュリティソフトは併用不可

というのが古くからの常識でしたが、2000年代以降になって他社製のアンチウイルスソフトを1台のPC上で併用可能になった製品が増えました。

 

複数のセキュリティソフトを同時に使えば多重防御になってセキュリティレベルが高まると思われがちですが、併用可能な製品同士でも実際は様々な干渉が起きます

 

まず第一に挙がるのはPCのリソース消費で、セキュリティソフトはPCの奥深くまで食い込んで全体の管理権をもっとも統括するプログラムになるため、そのセキュリティソフトを複数入れれば入れるほど限られたPCのスペック消費量は倍加します。

またウイルス対策ソフトの場合もっともリソース消費するのが脅威の検出処理時と言われ、メモリやCPU含むスペックがよほど高いPCでもないと一度に複数の検出発生した際それを全部処理するためにPCがフリーズして他の作業できなくなることもあります。

併用したウイルス対策ソフトが同時に脅威検出したらその影響も更に大きくなるわけですね。

 

次に注意すべきは、併用したセキュリティソフト同士でも互いを検出することが多いことです。

もともとセキュリティソフトの併用がNGだった時代はこの動作が常識でした。

併用可能になったとはいっても自社製品とは異なる動作する他社製品を「脅威」とは言わずとも「疑わしい」と判断して検出することは常にあります。

 

どの社のセキュリティソフトでも検出されたものをよくわからないままあわてて隔離削除するのは危険です。

誤検出過剰反応だった場合、検出されたプログラム自体がPC動作上必要なものだとそれが正常に動作できなくなります。

セキュリティソフトで検出があったらユーザー自身がその「詳細」を確認してから、その対象と信頼性を見たうえで処理を判断することが鉄則と思いましょう。

 

一例を挙げましょう。

 

Xvirus Anti-Malwareという高性能で他社製品とも併用可能なアンチウイルスソフトがあります。

デフォルトでは日本語非対応でしたが日本語化してくださったエキスパートの方のおかげで日本国内でもユーザーが増えた製品です。

 

このXvirusを自分の環境で検証したところ、同一PC内に入れていた他社セキュリティソフトのうち下記製品を複数検出してしまいました。

Spybot-S&D

Panda Dome

SuperAntiSpyware

 

Xvirusが検出したのは上記製品の構成ファイルやエントリで、気づかずに隔離してしまうと対象セキュリティソフトが正常動作しなくなっていたでしょう。

現在は上記を含め過剰反応と判断した検出はホワイトリストに入れて除外していますが、自分の環境で他のセキュリティソフトでも他社製品検出は日常茶飯事で見ています。

 

セキュリティ効果を高めようと複数のツールを入れるならその設定と機能をできるだけ把握して、互いがぶつからないように管理して使うことがユーザーの責任と認識しましょう